実験

鶏団子のつなぎ問題 !柔らかくするのはどれ?【絹豆腐・卵・山芋】

2021年3月31日

 

こんにちは、自家製ギーク主婦ブロガーあさかわだです。ズバリ鶏団子はフワフワが好き。

私の作る鶏団子はいつも材料がまちまち。具材はもちろん、つなぎも毎回違います。

どれもそれなりに美味しいけれど・・・ちょっと気になることがある。

あさかわだ
フワフワを演出する材料って何?

おそらくポイントは、水分量と脂肪量、タンパク質の変性です。

他の料理でも、ちょっとしたコツがありますよね。こんなやつ。

  • 餃子は「水切りしないキャベツ」の方がジューシーになる(水分量)
  • 唐揚げは「胸肉」よりも「もも肉」の方が柔らかい(脂肪の量)
  • ハンバーグに塩麹を入れると、肉汁たっぷりで柔らかくなる(酵素によるタンパク質分解)

今回は「つなぎ」に目をつけました。材料をまとめるだけじゃなくて、加水や保水の役割もあるんじゃない?と。

  • 豆腐
  • 片栗粉
  • 山芋
  • はんぺん
  • パン粉

これらは鶏団子によく使われる肉と水分をまとめるつなぎです

いかに水分を抱き込み、肉をまとめてくれるのか。ここがフワフワポイントのはず。

どのつなぎが1番鶏団子をフワフワさせてくれるのか、直接比較してみました。

あさかわだ
この際、徹底的に調べてくれるわ!

この記事でわかること

  • 鶏団子の作り方
  • 鶏団子のつなぎ3種のふわふわ比較
  • 鶏団子をふわふわにする方法

 

鶏団子 つなぎ選手権開催

前述の通り、この大会の目的はズバリこちら。

夫Y氏
どのつなぎが鶏団子の「ふわふわ」を演出するかを調べる!

試合の進め方はこんな感じです。

試合の流れ

  1. つなぎが違う肉だねを複数用意する
  2. 鶏団子鍋を作る
  3. 観察、実食によって比較する

 

今回は野菜なし・鶏むね肉のミンチで作りました。

 

鶏団子選手権 選手紹介

第1試合で比較するつなぎは、次の3選手です。

豆腐(絹)

ポイント

絹豆腐の水分含有率はおよそ90%!鶏団子レシピではお馴染みのつなぎメンバー

いつもの如く水切りをして挑みます。

山芋(自然薯)

ポイント

山芋は日本原産のヤマノイモ科の芋。長芋に比べて水分量が少なく、粘りが強い。自然薯はヤマノイモ科に含まれる。

じいちゃんにもらった自然薯、水分量は少なめ。

ポイント

水分も多め。タンパク質が固まることで肉の接着剤となるが、うまく水分を抱き込めるか。

豆腐、山芋の重量は全て75gで揃えましたが、卵は1個(60g)を使用しました。

 

あさかわだ
勝ち抜いた選手は第2試合に駒を進めます!選手の皆さん健闘を祈ります!

尚、試合の判定は「私と夫Y氏の主観」によります。食べる時に感じる差が分かれば良いですからね。

肉ダネの準備

具なしの肉だねを作っていきます。鶏ひき肉は、鶏むね肉から作りましょう。

材料(各肉だねの分量)

  • 鶏むね肉ミンチ 200g (塩含む)
  • つなぎ(豆腐・卵・山芋) 75g
  • 片栗粉 大さじ1
  • ごま油 小さじ1
  • 醤油 小さじ1

鶏むね2枚をミンチにすると、およそ700gの鶏ひき肉ができました。その際に小さじ1の塩を入れています。

あさかわだ
そこから200gずつボールに分けて調味したよ。

ひき肉を作る

簡単な流れ

  • 鶏むね肉の皮をとる
  • 肉を適当な大きさにぶつ切りにする
  • フードプロセッサーに肉と小さじ1の塩を入れる
  • 粘りが出て、まとまるまで回す

塩と共にフードプロセッサーにかけると、次第に肉に弾力が出てきます。

最終的にはゴムボールの様に弾んでくる。

肉や魚に食塩を加えてすりつぶすと、筋原線維タンパク質がほぐれます。この結果、弾力と保水力がアップします。

生の魚から「すり身」を作ってみると、このタンパク質変性がよく分かります。魚のすり身の場合、塩を加えずにするとモソモソ感がすごい。

もっと詳しく

ソーセージの作成では、5度以下の低温で練って乳化状態(エマルジョン)にします、すり身とはちょっと違います。

つなぎ準備

つなぎの下ごしらえをします。

  • 豆腐の水切り→キッチンペーパーに包んで重しをかける
  • 山芋→すりおろす
  • 卵→よく溶いておく
あさかわだ
水切りは500mlのペットボトルの重しで30分しました。
水切りとしては甘いです。

 

材料を混ぜる

肉200g、つなぎ75g、醤油小さじ1、ごま油小さじ1、片栗粉大さじ1を混ぜます。

作業上どうしても時差ができましたが、今回は考慮しないことにします。

豆腐

メモ

  • 豆腐の粒は見られない(完全に混ざっている)
  • 手で団子が作れる程度の水分量
  • やや白っぽい

メモ

  • 水分量が過多でドロドロしている
  • 手で丸めるのは難しい
  • 色は黄色っぽい(見分けが付きやすい)

山芋

メモ

  • 見た目は豆腐とあまり変わらない
  • 1番水分量が少なそう
  • 比較的丸めやすい

クリックで拡大できます

夫Y氏
見た目予想だと、空気を含んでる風の山芋に一票!

 

鶏団子鍋を作る

鶏団子づくりに疲れたので、鍋スープは白だしで簡単に作りました。白だしは自家製です。

鶏団子が混ざらないように、ほうれん草とキャベツで陣を作成。

鶏団子の投入

手に油を塗りつけて、軽く丸めながらお鍋に入れていきます。

あさかわだ
山芋→豆腐→卵の繰り返しでやりましたよ。

配置は写真のとおり。

ほうれん草ゾーンに豆腐、キャベツゾーンに山芋。真ん中の混ざりそうな場所に、色が違う卵の鶏団子を置きました。

団子を沈めると、混ざり合いそう・・・。

なので、もやしで蒸し煮することにしました。

完成!

出来上がった鍋の写真なかった、ソーリー。

鶏団子の食べ比べ

左から豆腐・卵・山芋

見た目・様子

  • どれもギュッとした重量感がある
  • どの団子も、割っても肉汁は出てこない
  • 野菜が入っていないことも、肉感をアップさせている
  • 卵だけは黄色い

つなぎたち(片栗粉・塩を含む)がしっかりと肉をまとめてくれています。

さて、いよいよ食べてみます。

豆腐の鶏団子

夫Y氏
ふわふわではない、固くもない。肉団子食べてる満足感がある!

卵の鶏団子

夫Y氏
豆腐団子よりもしっかりした(固い)食感。

山芋の鶏団子

夫Y氏
若干、豆腐よりも重量感がある。卵よりは軽い。ふわふわではない!

鶏団子ふわふわ選手権結果

豆腐の鶏団子

あさかわだ
優勝は僅差で豆腐です!

次いで2位が山芋、3位が卵。

ただし、どれも「フワフワ」を呼称するには、おこがましい。シッカリ肉肉しい肉団子です。

パサパサはしていませんので、家族は喜んで食べます。しかし、みっちり弾力がありました。

鶏団子選手権 考察

どのつなぎでも、肉肉しい重量感と弾力がある鶏団子になりました。

  • ふわふわ鶏団子に重要なものは、つなぎではない
  • 豆腐・卵・山芋の中では、豆腐団子が1番柔らかい
  • タネの水分量が柔らかさに直結するわけではない

とはいえ、やっぱり水分量はふわふわ度に影響しそうじゃないですか?水分量が関係ないとは言えないわけで。

水分の多い「長いも」だったら、また結果は違ったのかもしれない。豆腐の水切り加減でも変化はありそう。

やわらかい鶏団子を作るには【第2試合のネタバレ有】

夫Y氏
差がない上にふわふわしないなら、この記事お蔵入りじゃん!

大丈夫。2回戦目でちゃんと答えが出ました。

確実にふわふわな鶏団子を作る方法、分かりました!

あさかわだ
鶏もも肉を使って挽き肉を作りましょう

2回戦目では「鶏もも肉」を使って比較しました。1回戦よりも差がはっきりと出た上に、全部ふわふわだった。

つまりは鶏もも肉が一番のふわふわ要素でした。

夫Y氏
普段作ってる鶏むね肉団子、今回みたいには肉肉しくないよ?なんで?

初めて挽き肉から作った鶏だんご、この時も鶏むね肉で。

あさかわだ
いつもと違うのは玉ねぎ入りかナシかだけ。

玉ねぎが混ざることで、肉感が軽くなっています。

玉ねぎはみじん切りにして、片栗粉をまぶしているので、片栗粉が玉ねぎの水分を抱き込んでくれるのでは。

餃子のキャベツにも片栗粉をまぶしますよ、水切り不要です。

ふわふわ鶏団子にするには

  • 鶏もも肉で挽き肉を作る、または鶏ももの挽き肉を買う
  • 水気の多い野菜のみじん切り+片栗粉をまぶして保水する

ちなみに、2回戦は「絹豆腐」「木綿豆腐」「はんぺん」で戦いました。

肉は鶏もも肉で作った挽き肉です。

まとめ

  • すり身を作るときには、粘りを出す「塩」が必要
  • タネの水分量=ジューシーさではない
  • 鶏団子のつなぎ「豆腐」「卵」「山芋」どれを使っても、ふわふわ度に大きな差はない。
  • ふわふわ鶏団子を作るには「鶏もも肉の挽き肉」を使う
  • 水分の多い野菜のみじん切りも有効

検証をつづけよう。

第2試合概要

  • 鶏もも肉・鶏むね肉の比較
  • 絹豆腐・木綿豆腐の比較
  • はんぺんも試して見る

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

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