こんにちは、自家製ギーク主婦ブロガーあさかわだです。ズバリ鶏団子はフワフワが好き。
私の作る鶏団子はいつも材料がまちまち。具材はもちろん、つなぎも毎回違います。
どれもそれなりに美味しいけれど・・・ちょっと気になることがある。
おそらくポイントは、水分量と脂肪量、タンパク質の変性です。
他の料理でも、ちょっとしたコツがありますよね。こんなやつ。
- 餃子は「水切りしないキャベツ」の方がジューシーになる(水分量)
- 唐揚げは「胸肉」よりも「もも肉」の方が柔らかい(脂肪の量)
- ハンバーグに塩麹を入れると、肉汁たっぷりで柔らかくなる(酵素によるタンパク質分解)
今回は「つなぎ」に目をつけました。材料をまとめるだけじゃなくて、加水や保水の役割もあるんじゃない?と。
- 卵
- 豆腐
- 片栗粉
- 山芋
- はんぺん
- パン粉
これらは鶏団子によく使われる肉と水分をまとめるつなぎです。
いかに水分を抱き込み、肉をまとめてくれるのか。ここがフワフワポイントのはず。
どのつなぎが1番鶏団子をフワフワさせてくれるのか、直接比較してみました。
この記事でわかること
- 鶏団子の作り方
- 鶏団子のつなぎ3種のふわふわ比較
- 鶏団子をふわふわにする方法
もくじ
鶏団子 つなぎ選手権開催
前述の通り、この大会の目的はズバリこちら。
試合の進め方はこんな感じです。
試合の流れ
- つなぎが違う肉だねを複数用意する
- 鶏団子鍋を作る
- 観察、実食によって比較する
今回は野菜なし・鶏むね肉のミンチで作りました。
鶏団子選手権 選手紹介
第1試合で比較するつなぎは、次の3選手です。
豆腐(絹)
ポイント
絹豆腐の水分含有率はおよそ90%!鶏団子レシピではお馴染みのつなぎメンバー
いつもの如く水切りをして挑みます。
山芋(自然薯)
ポイント
山芋は日本原産のヤマノイモ科の芋。長芋に比べて水分量が少なく、粘りが強い。自然薯はヤマノイモ科に含まれる。
じいちゃんにもらった自然薯、水分量は少なめ。
卵
ポイント
水分も多め。タンパク質が固まることで肉の接着剤となるが、うまく水分を抱き込めるか。
豆腐、山芋の重量は全て75gで揃えましたが、卵は1個(60g)を使用しました。
尚、試合の判定は「私と夫Y氏の主観」によります。食べる時に感じる差が分かれば良いですからね。
肉ダネの準備
具なしの肉だねを作っていきます。鶏ひき肉は、鶏むね肉から作りましょう。
材料(各肉だねの分量)
- 鶏むね肉ミンチ 200g (塩含む)
- つなぎ(豆腐・卵・山芋) 75g
- 片栗粉 大さじ1
- ごま油 小さじ1
- 醤油 小さじ1
鶏むね2枚をミンチにすると、およそ700gの鶏ひき肉ができました。その際に小さじ1の塩を入れています。
ひき肉を作る
簡単な流れ
- 鶏むね肉の皮をとる
- 肉を適当な大きさにぶつ切りにする
- フードプロセッサーに肉と小さじ1の塩を入れる
- 粘りが出て、まとまるまで回す
塩と共にフードプロセッサーにかけると、次第に肉に弾力が出てきます。
肉や魚に食塩を加えてすりつぶすと、筋原線維タンパク質がほぐれます。この結果、弾力と保水力がアップします。
生の魚から「すり身」を作ってみると、このタンパク質変性がよく分かります。魚のすり身の場合、塩を加えずにするとモソモソ感がすごい。
もっと詳しく
ソーセージの作成では、5度以下の低温で練って乳化状態(エマルジョン)にします、すり身とはちょっと違います。
つなぎ準備
つなぎの下ごしらえをします。
- 豆腐の水切り→キッチンペーパーに包んで重しをかける
- 山芋→すりおろす
- 卵→よく溶いておく
水切りとしては甘いです。
材料を混ぜる
肉200g、つなぎ75g、醤油小さじ1、ごま油小さじ1、片栗粉大さじ1を混ぜます。
作業上どうしても時差ができましたが、今回は考慮しないことにします。
豆腐
メモ
- 豆腐の粒は見られない(完全に混ざっている)
- 手で団子が作れる程度の水分量
- やや白っぽい
卵
メモ
- 水分量が過多でドロドロしている
- 手で丸めるのは難しい
- 色は黄色っぽい(見分けが付きやすい)
山芋
メモ
- 見た目は豆腐とあまり変わらない
- 1番水分量が少なそう
- 比較的丸めやすい
鶏団子鍋を作る
鶏団子づくりに疲れたので、鍋スープは白だしで簡単に作りました。白だしは自家製です。
鶏団子が混ざらないように、ほうれん草とキャベツで陣を作成。
鶏団子の投入
手に油を塗りつけて、軽く丸めながらお鍋に入れていきます。
配置は写真のとおり。
ほうれん草ゾーンに豆腐、キャベツゾーンに山芋。真ん中の混ざりそうな場所に、色が違う卵の鶏団子を置きました。
団子を沈めると、混ざり合いそう・・・。
なので、もやしで蒸し煮することにしました。
完成!
出来上がった鍋の写真なかった、ソーリー。
鶏団子の食べ比べ
見た目・様子
- どれもギュッとした重量感がある
- どの団子も、割っても肉汁は出てこない
- 野菜が入っていないことも、肉感をアップさせている
- 卵だけは黄色い
つなぎたち(片栗粉・塩を含む)がしっかりと肉をまとめてくれています。
さて、いよいよ食べてみます。
豆腐の鶏団子
卵の鶏団子
山芋の鶏団子
鶏団子ふわふわ選手権結果
豆腐の鶏団子
次いで2位が山芋、3位が卵。
ただし、どれも「フワフワ」を呼称するには、おこがましい。シッカリ肉肉しい肉団子です。
パサパサはしていませんので、家族は喜んで食べます。しかし、みっちり弾力がありました。
鶏団子選手権 考察
どのつなぎでも、肉肉しい重量感と弾力がある鶏団子になりました。
- ふわふわ鶏団子に重要なものは、つなぎではない
- 豆腐・卵・山芋の中では、豆腐団子が1番柔らかい
- タネの水分量が柔らかさに直結するわけではない
とはいえ、やっぱり水分量はふわふわ度に影響しそうじゃないですか?水分量が関係ないとは言えないわけで。
水分の多い「長いも」だったら、また結果は違ったのかもしれない。豆腐の水切り加減でも変化はありそう。
やわらかい鶏団子を作るには【第2試合のネタバレ有】
大丈夫。2回戦目でちゃんと答えが出ました。
確実にふわふわな鶏団子を作る方法、分かりました!
2回戦目では「鶏もも肉」を使って比較しました。1回戦よりも差がはっきりと出た上に、全部ふわふわだった。
つまりは鶏もも肉が一番のふわふわ要素でした。
玉ねぎが混ざることで、肉感が軽くなっています。
玉ねぎはみじん切りにして、片栗粉をまぶしているので、片栗粉が玉ねぎの水分を抱き込んでくれるのでは。
餃子のキャベツにも片栗粉をまぶしますよ、水切り不要です。
ふわふわ鶏団子にするには
- 鶏もも肉で挽き肉を作る、または鶏ももの挽き肉を買う
- 水気の多い野菜のみじん切り+片栗粉をまぶして保水する
ちなみに、2回戦は「絹豆腐」「木綿豆腐」「はんぺん」で戦いました。
肉は鶏もも肉で作った挽き肉です。
まとめ
- すり身を作るときには、粘りを出す「塩」が必要
- タネの水分量=ジューシーさではない
- 鶏団子のつなぎ「豆腐」「卵」「山芋」どれを使っても、ふわふわ度に大きな差はない。
- ふわふわ鶏団子を作るには「鶏もも肉の挽き肉」を使う
- 水分の多い野菜のみじん切りも有効
検証をつづけよう。
第2試合概要
- 鶏もも肉・鶏むね肉の比較
- 絹豆腐・木綿豆腐の比較
- はんぺんも試して見る
最後までお読み頂きありがとうございました!