こんにちは、自家製ギーク主婦ブロガーあさかわだです。
鶏団子・つくね・つみれを手作りする時の「片栗粉」って必須って思い込んでいませんか?
そのくせ、片栗粉って結構切らしがち。
片栗粉にまつわる疑問
- 片栗粉って、意外と切らしていること多くないですか?
- そもそも、片栗粉って絶対いるんですか?
- 片栗粉が無いと団子崩壊が起こるんですか?
- 片栗粉が無いと、ジューシーさが出ないんですか?
当ブログでは、これまで2回ほど、肉だねに入れるつなぎを変えて、直接比較をしました。
ここまでの結論とすれば、「鶏もも肉、豆腐、塩・片栗粉」を入れた鶏団子が一番フワフワで弾力も有り、旨し。
ここで、ふと疑問。
試した肉だねには、必ず「片栗粉」と「塩」を使用しました。
塩が必要なことは分かってる、肉に粘りを出すために必要。
でも・・・「片栗粉ないとどうなるの??」と、思ったわけです。
片栗粉を切らしている時は無くてもOK??
今回も直接比較で「片栗粉あり・なし」でどんな違いがあるのかを調べました!
ついでに、塩麹と塩の違いも調べたので合わせて結果をシェアします。
この記事で分かること
- 鶏団子の作り方
- 片栗粉あり・なしで作った鶏団子の違い
- 塩を塩麹に置き換えた場合の違い
- 片栗粉の役割
- 塩麹の効果
- 片栗粉無しで鶏団子を作る時の工夫
もくじ
今回の鶏団子のレシピ
比較検討がしやすいように、葱などの具材が入らない素の鶏団子を作ります。
Bの条件を変えて、3種の肉だねを作りました。
一番評判の良かった「片栗粉・塩麹ありの鶏団子」のレシピをご紹介します。
ベース材料
- 鶏むね肉 200g
- 木綿豆腐 75g
- A 醤油 小さじ1
- A ごま油 小さじ1
- A おろし生姜 小さじ1
- B 片栗粉 大さじ 1/2
- B 塩麹 カレースプーン1
具が無いので、お肉感が強めな肉団子になります。お弁当にも最適。
step
0下ごしらえ
- 豆腐の水を切る
- 生姜をすりおろす
キッチンペーパーに包んで、重しをかけて30分置いておきます。
step
1鶏ミンチを作る
- 鶏皮を取り除く
- ぶつ切りにする
- フードプロセッサーに鶏肉を入れて回す
塩を入れる前は、まとまらず、ぱさついています。
片栗粉・塩麹以外の材料を入れる
肉が細かくなったら、豆腐とAの材料(醤油・生姜・ごま油)を入れます。
豆腐の状態も肉だねの状態に影響します。
塩麹を入れる
塩分が加わると、肉だねに弾力が出てきます。塩分によってタンパク質の組成が変わる為です。
片栗粉を入れる
肉だね200gに、片栗粉大さじ1/2を投入。よく混ぜます。
「片栗粉をいれないもの」と「塩麹を塩に変えたもの」も作りました。
片栗粉 | 塩麹 | |
鶏団子A | なし | あり |
鶏団子B | あり | あり |
鶏団子C | なし | 塩 |
肉だね・成形した肉団子の様子
3種類の肉だねと肉団子の様子を比べてみます。
鶏団子A
- なかなかまとまらない
- ベトベト感強い
鶏団子B
- よくまとまる
- 弾力を感じる
鶏団子C
- まとまりはする
- パサパサしている
鶏団子鍋を作る
鶏団子鍋の材料
- A 昆布 20g
- A 水 1L
- 鶏団子
- お好きな鍋の具材
- B ごま油
- B 醤油か塩
鶏のお出汁が効いてるので、顆粒だしは一切使わなくてOK。
塩麹入の肉団子を使うと、スープの旨味が段違いです。
昆布出汁で煮る
昆布出汁を引き、具材いれます。仕切りになるように配置しました。
材料に火が通ったら、醤油か塩で味を整えて完成!
ついでに、余った団子を潰して焼いてみました。塩麹入りは焦げやすいです。
3種の鶏団子を食べ比べ
煮えた鶏団子を取り出して、実食で食べ比べます。
鶏団子A
- しっとり
- 塩麹による甘み・旨味が分かる
- 肉感たっぷり
鶏団子B
- Aよりもジューシー
- 塩麹による甘み・旨味
- 肉感たっぷり
- プリッとした食感
鶏団子C
- ややパサついている
- 肉感たっぷり
第3回 鶏団子選手権 優勝は・・・
どれも、十分美味しい。
しかし、食べ比べると違いに気づきます。
鶏団子B
片栗粉 | ジューシーさ | |
鶏団子A | なし | |
鶏団子B | あり |
塩麹 or 塩 | 旨味・甘み | |
鶏団子B | 塩麹 | |
鶏団子C | 塩 |
片栗粉があったほうが、肉汁が感じられてジューシー。
塩麹の方が、旨味や甘みがアップしました。
片栗粉が肉団子をジューシーにする仕組み
一般に販売されている片栗粉は、馬鈴薯(じゃがいも)のデンプンを製粉したものです。
デンプンは「水」と「熱」によってα化(糊化)します。粘りがでるんですね。
肉だねに含まれる水分は、加熱することで外に逃げてしまいます。
しかし、そこにデンプンが入っていると・・・・
水分を吸収して、熱によってどろどろになる。
結果、肉団子に水分がとどまり、ジューシーになるんだと解釈しています。
塩麹の効果
塩麹の材料は米麹・塩・水です。麹菌は塩と混ぜる時点で死んでしまいますが、麹菌が作った多種の消化酵素は活きて働きます。
- タンパク質をアミノ酸やグルタミン酸などへ分解(プロテアーゼ)
- デンプンをブドウ糖に分解(アミラーゼ)
- 脂肪を脂肪酸やグリセリンへ分解(リパーゼ)
アミノ酸やグルタミン酸は御存知の通り旨味成分です。
デンプンはブドウ糖に分解されることで、強い甘みを感じさせます。
塩麹のもっている消化酵素パワーは具体的にこんな風に作用しています。
- 肉のタンパク質を分解→旨味と柔らかさアップ
- 肉の内部に糖と塩が浸透→甘みの添加、保水
ちなみに、塩麹はご自宅で簡単に作ることができます。また、麹も自分で作っています。
片栗粉がなかったらどうする?
片栗粉があったら、使うの一択です。しかし、ない場合もある。
片栗粉あり・無しで超絶大きな差があったわけではないです。無いなら無いでも、困らない。
塩分を加えて肉を練ることで粘りが出ます。粘りの出ている肉だねなら、片栗粉がなくても崩壊しません。
ちょっとでも片栗粉の不在に抗いたい・・そんな私みたいなあなた。
鶏団子選手権第1回〜3回と次の4回戦の結果を踏まえると次のような工夫が考えられます。
鶏団子の豆知識
- 鶏もも肉のひき肉を使う(柔らかくなる)
- つなぎの豆腐を絹豆腐にする(柔らかくなる)
- 塩もみした玉ねぎのみじん切りを入れる(ふわふわになる)
- 塩より塩麹を使う(水分添加、保水力アップでしっとり)
- 成形する時油でコーティングする(保水効果でしっとりする)
特に効果を感じるのは、油コーティング。成形時に手に油を塗って丸めます。スプーンで成形した肉団子より、ずっとしっとりしていました。
状況に合わせて、お好みでカスタムしてください。
まとめ 片栗粉と塩麹は肉団子作成におすすめだが、必須ではない
- 片栗粉をつなぎに使うと、ジューシーさがアップする
- 塩の代わりに塩麹を使うと、旨味と甘みがアップする
- 片栗粉が無くても肉団子は崩壊しない
- 片栗粉が有る方がジューシーだが、雲泥の差ってほどではない
なので、片栗粉はあったほうがいいけど、無くても大丈夫。塩麹もあるとより美味しいけど、塩でも大丈夫。
検証をつづけよう。
第4試合概要
- 玉ねぎなどの具材入と具材なしの比較
- 成形時の油有り、無しの比較
次回で、鶏団子選手権は幕を閉じる予定です。
最後までお読み頂きありがとうございました!