2018年は醤油の仕込みを2回行いました。出来上がり予定は2020年です。
醤油を仕込むのは今回で二度目。前回はきちんと醤油用麹で作りましたが、今回は長白菌です。
もくじ
長白菌で醤油の仕込み
一回目の仕込みは2018年2月1日(木)に開始しました。本当なら醤油用の麹を使うのですが、間違って長白菌を注文してしまったので、試しに使ってみました。やっぱり、白い豆麹になりました。
材料
- 大豆 3kg
- 強力粉 3kg
- 長白菌 20g
- 塩 2kg
- 水 8L
仕込み前日 浸水
一晩たっぷりの水に大豆を浸けておきます。
一日目 大豆を茹でる
浸水した大豆を圧力鍋で煮ます。加圧60分、蒸らし10分で行いました。
親指と小指でつまむと、力を入れずにぐにゃっと潰れるくらいになりました。味噌の時は同じ指ですが、力を入れるとぺちゃっと潰れる感じ。味噌よりずっと柔らか仕上げです。
先に煮上がった大豆を温かいキッチンに置いておくと傷むので、寒い廊下に置いておきます。
一日目 大豆に麹菌と小麦を合わせる
大豆を煮ている長い時間の間に、強力粉と長白菌を混ぜておきます。結構量があるので、大きな鍋で混ぜました。白いので、混ざったかがよく分からない・・・。大豆が全部蒸し終わって、大豆が40℃以下になったら、強力粉と菌を混ぜたものと合わせます。
さらしを敷いた、バットに大豆を入れます。濡れたさらしを上にも被せました。
一日目 盛り込み開始(14:00)
室温を32℃くらいに保ちます。12時間くらいすると、大豆自体が発酵によって発熱してくるのですが、それまでは周囲を温めてあげるのです。冬の札幌の部屋全体を32℃に温めるのは、非常にエネルギーがいるので、こたつの中にいれました。前回は居間のこたつを使いましたが、今回は使っていないこたつを子供部屋に設置。きれいなレジャーシートを使っています。
映っていませんが、乾燥防止に水を入れたカップを隅においています。それでも乾燥するので、時折さらしを濡らすか、霧吹きをします。霧吹きが壊されていたので、さらしを濡らしました。
こたつを最強にして、盛り込みからおよそ6時間後こたつ内は28℃、品温は29℃でした。いい調子です。
そのまま最強で4時間。盛り込みから数えると10時間。寝る前に確認しますが、特に変化はなし。
翌朝、6:30(盛り込みから16時間半)こたつ内は44℃、品温は40℃!!!!
やばい!!40℃を超えると、麹菌じゃない菌(納豆菌等)も元気になってくるので危険です。
こたつオフ、こたつの掛け布団もオープン!
1時間後・・・・内部17℃、品温35℃。
二日目 盛り込みから18時間 一回目手入れ
発熱を始めた大豆を一度かき混ぜ、くっついたものを剥がします。水気を飛ばしたり、酸素の供給の為です。こたつは内部の熱ムラがあるので、真ん中と端も入れ替えました。
手に乗せると、じんわり温かい。発熱をしています。ここからは、こたつ内部の温度よりは品温の管理に気を張ります。
品温が40℃を超えないように、温度が上がってくるのなら、こたつを弱くしたり、時折切ったり。品温が30℃よりも低くなってしまったら、加温・・・。のように時折様子をみて温度調整します。
2日目以降の経過メモ
- 13:00 (盛り込みから23時間) こたつオフ 品温30℃
- 22:00 (盛り込みから32時間) こたつ布団オープン 品温35℃
- 09:00(盛り込みから41時間・三日目突入)室温17℃ 品温33℃
ここで2回目の手入れをしました。強い麹の匂いです。
- 16:00 (盛り込みから48時間)室温17℃ 品温33℃
前回同様粉が多いため、綺麗にまとわりつかず、板チョコのように固まっている部分もあります。でも、ほわっと麹がまうようになったので、これにて出麹です、麹の完成!
塩水と合わせる
溶け切りはしませんが、水と塩を合わせて溶ける分だけは溶かしておきます。
仕込み用の樽に漬物袋を2重で設置しました。その中に麹くんと塩水(残った塩も)を入れます。
かき混ぜて、袋をしばります。袋の周りにはアルコールスプレーをしておきました。(味噌の時もします)
初めの三週間
樽を冷暗所に置きます。廊下だとイタズラされるので、階段の踊り場に置きました。寒いです。
その後
3週間くらいたったので、少しだけ温かい台所に移しました。ここからは程よく暖かく。
2ヶ月に1度・・・くらいの頻度で蓋を開け、清潔なお玉でかき混ぜています。普段は忘れていて、思い出したらその日にやります。つまり2月に仕込んで、4月頃に一度混ぜました。以来また放置しております。
9ヶ月くらい経ち、発酵が治まってきたらまた冷暗所に移すそうです。
ただ・・・私もう、邪魔に感じて、冷暗所(物置)に映しちゃいました。5月なので、仕込みから3ヶ月。まあ、いいか。
また、出来上がったり、変化に気づいた時はこちらの記事に載せようと思います。
完成しました(2019/11/26)
本当は大分前からできていたのですが、2019/11/26ようやく開けてみました。
2枚重ねの内側の袋はカビさんも居ましたので、新しい袋に移しました。
産膜性酵母はあまり見られませんでした。腐ってるのか?っていう見た目ですが、全く腐臭はしません。醤油の芳しい香りです。
フルーティーな香りもなく、ただただ醤油の香り。
味見がてら、少量をしぼってみることに。今回は圧搾しません、自然に落とすやり方で。
舐めてみると、これまで作った醤油とは毛色が違いました!長白菌だからでしょうか?!
- 香りは醤油そのもの(フルーティーさや納豆臭などは無い)
- 醤油用麹菌使用の醤油(これまで作ったもの、及び2018年度2回目に仕込んだもの)の様な「旨味だらけ」ではなく、醤油らしい塩気がしっかり感じられる。
- 複雑な旨味ではなく、分かりやすい旨味。ポジティブに言うと「雑味が少ない」でネガティブにいうと「単純」
1については、作った時の温度管理の問題ではないかと思います。
2,3については、長白菌使用醤油だからじゃないかと感じています。なにせ、味の種類が結構ちがう。
醤油用麹菌で作った醤油は、旨味が全面に出ていて「ずっと舐めていたい旨味」で、気づいたらかけすぎて塩取り過ぎてる感じ。単純な素材がごちそうになる。卵かけごはん、最高。
今回の長白菌醤油は、独特の旨味が主張しすぎず「何にでも使いやすい旨味」で、料理に使いやすそう。
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