自宅で作るオイスターソースは、牡蠣の旨味たっぷりで、安全・安心な調味料です。焼きそば、焼き肉、炒飯、中華飯、餃子に、何にでも旨味を加えてくれる万能選手なので、化学調味料なし生活の強い味方です。
もくじ
我が家のオイスターソースの作り方
オイスターソースの作り方は調べてみると、手順も材料も実に様々。共通することは、牡蠣の旨味を凝縮したスープに調味して、とろみを付けるということでしょう。我が家ではとろみを重要視していないので、片栗粉は使っていません。
材料
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本当は加熱用の牡蠣が欲しかったのですが、今回は手に入らず生食用で作りました。
作り方
昆布を醤油にいれておく
昆布が醤油で戻るくらいを目指して浸けておきます。
牡蠣を洗う
牡蠣は加熱用のものを使いたいですが、今回は致し方なく生食用。減菌・殺菌処理されたものが生食用の牡蠣なので鮮度では劣ります。加熱用じゃないから洗わなくてよいか?と思ってザルに上げてみましたが、塩を降って軽く水洗いしました。
ペースト状にする
フードプロセッサーでペースト状にします。水分の多い材料ですから、ほぼ液体状になります。
湯煎でエキスを取り出す
ペーストになった牡蠣を小鍋やボールに入れます。フードプロセッサーの壁に残ったトロトロも取り出したいので、水を入れて再度撹拌して最後の最後まで取り出します。
およそ100ccの水で2回洗い出ししました。(残りの水100ccも後ほど同じような用途で使います)
大きな鍋を火にかけ、小鍋を湯煎します。1時間くらいの湯煎時間をとって牡蠣の旨味を取り出します。
水を張った鍋の方はブクブク沸騰しても大丈夫ですが、お湯がはねて小鍋の方に入らないように気をつけました。
出来上がり量が少ない!と思って焦るんですが、これを醤油に入れるので大丈夫です。
濾す
牡蠣のペースト(身)とエキスを分けます。量が多くないので、私は排水口用のネットをボールにかけて濾します。味噌溶かし、アク取りなどの道具でも出来そうです。
このネットに残ったペーストにもまだまだ旨味があるので、水100ccでさらにエキスを洗い出します。ネットごと水に入れて、降ったりゆすったり。
この後煮詰めるので、洗い出しの水は多くなっても、まあ大丈夫。と思って、存分にエキスを絞り出しています。
煮詰める
さらに湯煎で煮詰めていきます。水分を飛ばしていけるところまで旨味を濃縮。濃くなると膜がはるらしい、が、膜が張ったことはまだない・・・。
大体こんなもんで「エキス・・・なくなるんじゃない?」と不安になってやめてしまいます。
だし醤油を作る
昆布を浸けていた醤油を小鍋で65℃〜70℃程度で温めます。醤油の美味しさや香りを損なわないように、温度に気をつけました。昆布出汁も出て欲しかったので、この温度帯で少し保温。
昆布を取り出したら、砂糖(大1)・味醂(大2)・塩(小1/4)・ナンプラー(小1)を加えます。
出汁醤油と牡蠣エキスを合わせる
牡蠣エキスとだし醤油を合わせて見ます。もう少しとろみが欲しかったので、更に湯煎で水分を飛ばしました。
どこまで煮詰めるか?
ごめんなさい、適当です。ただ、市販品レベルのトロみを求めるのなら片栗粉を使ったほうがいいと思います。私は使いませんのでサラサラのオイスターソースです。
味見をしつつ、水っぽくなり過ぎない・・・そんな状態を見極めます。参考にならないですね、味見してみてねってことです。
完成!!舐めて分かる、旨味の塊。
副産物 蟹みそならぬ、牡蠣みそ
初作成の時に、搾りかすに醤油を垂らして食べてみたら、蟹みそ以上に美味しいペーストでした。
二度目、味をしめてワクワクして醤油をたらしたところ・・・
あれ?まあ美味しいっちゃ美味しいけど旨味に乏しい?ちょっと生臭い?大葉にくるんで食べたらおいしいけど・・・薬味と醤油が濃くないときつい感じ。
原因はいくつか考えられます。
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加熱用の牡蠣だったら美味しかったのかも・・・とがっかりしました。
置き換えしたい度
初回に苦労した「牡蠣剥き」をカットすることで、大幅に作りやすくなりました。
コスパ
牡蠣200gを使って、出来上がり量およそ300cc。副産物として酒の肴(牡蠣みそ)が二人分くらいできました。
主な材料
- 牡蠣200g 500円〜600円
- 醤油200cc 80円〜100円
つまり、300ccで700円くらい。
帆立の分コストカットをしてみましたが、市販品より少し高くなります。でも、無化調系のお高いオイスターソースよりは安い。
時期にもよるし、その年の漁の具合にもよるし。冷凍ものも試してみたいし、まだまだ未知数です。
コスパ的置き換えしたい度 ★★☆☆☆
こういったちょっとお高くなるものについては「その分外食費が減る」「顆粒だしを使わずに浮いた費用で補填」と考えると、置き換えは不可能ではないと考えています。
手間
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作業は単純、放置多め。油物じゃないので洗い物は楽です。牡蠣の殻剥きを省ければ手間はかかりません。
時間が掛かるし、鍋を放置できないので、お出かけ予定の無い時に計画的に作らないとならないところはネック。
手間的置き換えしたい度 ★★★★☆
安全・安心
◯原材料・化学調味料・添加物について◯
L社のウスターソースの原材料
カキエキス、砂糖、食塩、小麦粉、調味料(アミノ酸)、増粘剤(加工デンプン)、カラメル色素
牡蠣の生産量が圧倒的に多いのは中国なので、基本的に牡蠣エキスって書かれていると中国産だな、と考えています。自家製だと、製造方法が不明な材料を使わなくて良くなり、産地も選べます。
◯賞味期限・食中毒について◯
賞味期限、消費期限においてはメーカーの保証も、調べようも無いので心配が残ります。手作りのオイスターソースレシピには1週間くらいで食べましょうと書いてある物もありました。
私は初回作成の物を冷蔵保存して、およそ1年使っていました。この時は健康被害は無かった。容器はもちろん煮沸消毒して、蓋もこまめに洗浄・アルコール消毒はしていました。
でも「しばらく持ちますよー」なんていうことは一切言えないです、自己責任で楽しんでください。
安全・安心的置き換えしたい度 ★★★☆☆
無添加生活的には100点ですが、食品による健康被害「食中毒」は怖いですから。使用前に香り味の変化を確認して使う事を徹底して、オイスターソースは作るもの認定です!
牡蠣といえばノロウイルスですが、85度〜90度で90秒以上の加熱が有効。ここで心配なのは、長期の保存に耐えうるのか不明ということです。
李錦記のオイスターソースは開封前だと48ヶ月の賞味期限です。
オイスターソース作り まとめ
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食べるオイスターソースも試してみました。
▶▶▶食べるオイスターソースのレシピ【剥き牡蠣で簡単に作ってみた】
▶▶▶干し牡蠣とオイスターソースを中国の家庭的な作り方で作ってみた
おまけ オイスターソースについての豆知識
広東料理によく使われるカキを主原料とした調味料で、日本では「牡蠣醤油」ともいう。
メーカ品も「中国・香港」が主流です。よく見る
李錦記
これは(りきんき, Lee Kum Kee)と読むようです。