醤油の絞り方・作り方をお求めですか?この記事は初めて醤油を搾った時の体験記です。
5年間醤油を作り、2020年遂に家庭での醤油づくりについて、新記事を作成しています。遥かに効率がよい醤油づくりをシェアしていますので、これから醤油を作る方は、ぜひ新記事の方を御覧ください。
今後も家庭での醤油づくりについての記事を更新していくので、最新情報を是非チェックよろしくおねがいします!
体験記ここからーーーー
2015年11月、醤油を仕込みました。三日三晩大豆と過ごし、3ヶ月位はお世話をして、あとは放置していましたが・・・ついに絞りましたよヽ(=´▽`=)ノ
まだブログを始める前だったので、写真も携帯に少し残ってたくらい。なので、仕込みの記事は書けないんですが、絞るのもまたドラマがありましたので絞る様子だけでもアップしようと思います。
結論から言うと、醤油絞りには手間もかかるけど何より時間がか掛かる。
でも、今まで使っていた醤油ってなんなんだろう?って思うくらい旨味が違う、美味い!
もくじ
醤油を絞る前に
参考にしたサイト様
醤油のことはしばし忘れていましたから、絞る前にいくつかHPを見ました。主に作った時に参考にしたサイト様を参考にしたけれど、とにかく絞って濾すってことが書いてあります。「まあやってみよう!絞って濾すだけ」っと安易に考えた為、苦労したのかもしれませんね。もう一瓶あるので、そちらは万を期して挑みたいと思います。
絞るか、吊るして自然に落ちるのを待つかは意見が別れるところです。
昔は醤油絞り屋さんがいたそうです。水(お湯)で薄めてから濾すらしいですが、量は勘とのことですΣ(゚Д゚)
今回は無理なのでとにかく力づくで絞ることにしました。
準備した道具
- 大きな鍋、小鍋、ボール等の醤油を受ける入れ物
- さらしで作った絞り袋(ざっくり脇を塗っただけの袋)
- ゴム手袋
- ロート
- コーヒーフィルターや油こし紙(あまり意味なし)
- ゴミ袋(絞るときに足で踏んでみた為。あまり効果なし)
要領を得ないので、たくさん道具を使いました。年に一度くらいなら、そんなのでいいやとも思います。
塩分が強いので、直に触ると痒くなると思います。私はすぐ痒くなるので最初からゴム手をしました。新品のやつ!
寝かせていた醤油のスペック
- 作成日(塩水を入れた日):2015年11月3日
- 塩の種類:博多の焼塩1kg
- 水の種類:甘露水4L(要はニセコ町の湧き水です)
- 大豆:スーパーで買ったもの、種麹はかわしま屋さんの醤油用種麹 3kg
メモにはありませんが、小麦はニップンのハートを使いました。量は上記ブログを参照したはず。
塩水が白濁していて溶け残りがありましたっていうメモがありました。
完成予定日や作業日予定日が貼ってありました。その通りにはできませんでした。勘違いして必要な撹拌をしない期間もありました。
いざ絞る!
大豆(もろみ)の様子
思い瓶の蓋を開けた瞬間に、部屋中がフルーティーだけど醤油なのかな?っていう不思議な匂いに包まれました。結構臭っています、袋すら開けていないのに。これは醤油のいい匂いとも違くて、正直「あー腐ってら・・・」と諦めモードでした。
ザルにあげて、絞らず垂れてきた醤油
ボールの上にザルを置いて、もろみを出しました。大盛り2つ分です。
ザルの目から垂れた絞っていない醤油を大事に小さな鍋に移しました。垂れてくるのを待ち、何度か鍋に移したので、合計は手鍋1杯くらいになりました。
いざ、絞る
さらしで作った袋にもろみを入れて、ゴム手をした手で潰したり絞ったりして醤油を濾し出します。ザルで押し付けたり、足で踏んだり(袋の上から!)まあ、様々やってみましたが、しつこく何回も諦めずにやったとしか言えません。
火入れ前の醤油には微生物がたくさんいて殺菌しなければなりません。火入れした際にオリ(きっと余計なもの)が出るとのことだったので、オリのろ過も兼ねて火入れ後にもう一度ろ過することにしました。
火入れをする
絞った醤油に火入れをします。火入れをすることで香りがよくなり、色も醤油の赤っぽい色が出るとのこと。また、先程も書きましたが殺菌やオリを取り除く目的もあります。確かに醤油が焦げたり温まったりする時、良い香りになりますね。
あと、ろ過した時に潰しちゃったけどペロンとした膜が混入していました。これは酵母の一種で産膜性酵母ってやつです。できればろ過したい見かけでした。
圧搾しなかった醤油の一部はコーヒーフィルターでろ過しました。火入れをしないお醤油は生醤油です。
絞った醤油を火にかける
大きな鍋に醤油を移して、80度で30分加熱(保温?)しました。
火の勢いが強いと焦げそうだと思って慎重に中火で加熱したところ、全然温度が上がらず。火を強めて、きっちり80度に上がってから30分計りました。いや、35分かけました。念のためです。
火入れ終了後の様子
泡を取ったらだいぶどろどろ感が減った気がしました。
▼圧搾していない醤油の鍋
▼圧搾した醤油の鍋
もっと濾過する
参考サイト様だと火入して終了となっていましたが、あまりにドロッとしているのでもう一度濾過することに。これが良かったのか悪かったのか、ここからが時間かかりました。
原因はまだまだ不純物が多かったから。
絞ったら濁るのは、大豆の細かいドロドロが濾過後の醤油に入っているからです。なので、絞らなければより濾過がうまくいくと思ったのですよ。力を加えずにポタリポタリと落とします。そして放置しておくとすぐ目詰まりするので、少量ずつ濾過して、その都度さらしを洗いました。
結局さらしが目詰まりしたら、さらしの綺麗な部分に醤油を移動させ、また目詰りしたら移動させの繰り返しでした。丸1日はこの濾過作業でした。(もちろん別のこともやりながらですが)
最後の方はもう醤油から開放されたいなと思っていました。
出来上がった醤油をごらんあそばせ!
生醤油
火入れ醤油
濾過をしたものの、まだまだドロドロがとれそうです。でも濃厚で美味しいのでそのまま使おうと思います。(ちょっと今はもう濾過したくない)
実食!!!最高だ!
いつも使っている醤油も美味しいと思って使っています。醤油がない生活って日本人には難しいですよね。醤油は大事。
だけど、手作りの生醤油は同じ醤油とは思えない旨味です。こうなるといつも食べている醤油がただの塩の塊に感じてきます。
あとやりたいのは、焼きおにぎり。
香りが柔らかい感じがします、あと甘みというか旨味というか尖っていない旨さです。塩分が気になりましたが、市販の醤油をとるより浮腫まない気がしました。これはあくまでも私見です。
これは今後継続して醤油づくりをするとしたら・・・気になること。
- コスト面(一体いくら位掛かって何L出来たのか)
- 圧搾する際の道具の開発が必要
特に2の圧搾の道具ですが、手じゃ埒が明かないというか・・・。時間をかけてDIYをしたとしても、楽したい。絞りについては割りとみなさんサラっとサイトに書いてあって苦労話があまりない。
でも、私は醤油麹を作っている時の温度管理より大変だったと思った。
醤油を普段の消費量全部自作するのは、無理ですね。うちはとても時間も保管場所も足りないです。だから市販の醤油はありがたい。あんなに圧搾が大変だなんて。
メーカーさん、いつも醤油をありがとうございます。本当にあんな安い値段で申し訳ない気持ちになってきます。
年に1度、3L×2くらいを絞るっていうのなら、仕込もうかな?!
※追記(2019/02/19)※
初めに書きましたが、少量ずつ絞ることで絞る手間が激減しました。冬場に仕込みさえ頑張れば、全量作れる日も遠くはないかも・・・。
おまけ
醤油の搾りかすに野菜とゆで卵を漬けました。24時間ちょっとで、きゅうり・人参OK!ゆで卵は36時間でしょっぱ目にできあがりました。
※更新2019/02/19※
クリームチーズを漬けると、酒の肴に最高です。床に直接ではなく、ろ過に使った晒やキッチンペーパーに包むことをおすすめします。そのままだと床が汚れる。
漬け床として楽しんだら、最後は煎ってふりかけにして食べています。粕が多いので煎った状態で保存を検討中。