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@asakawada67

家庭で作る!自家製醤油の作り方

2021年3月2日

※大幅リライトしました。元記事(自家製醤油の作り方と失敗を避けるポイントまとめ)

こんにちは、あさかわだです。この記事では「家庭での醤油の作り方」を本気でシェアします。

醤油づくりは、醤油麹を作るところから始まります。材料は大豆と小麦と種麹です。できた醤油麹に塩水を合わせ、発酵・熟成させます。それを搾って火入れしたものが醤油です。

 

この記事でシェアする作り方は「家庭でつくる」がポイントです。

  • できるだけ家にある道具を使って作ります
  • 家事や育児の合間であっても作れます
  • つきっきりじゃなくても大丈夫です
  • 完璧な作業を目指しません

旨味たっぷり幸福感たっぷりの醤油ができますよ。この感動を共有したい!

できるだけ細かいことは省いて、家庭での醤油づくりに「本当に必要なことだけ」伝える記事になっています。

※細かいことがもっと知りたい場合は、過去記事を参照してください。

家庭で作る!自家製醤油の作り方

一度に作りやすい量は大豆300g〜1kg程。大豆1kg弱分の醤油だと果実酒瓶4Lにチョッキリ仕込めます。

左から8L、4L、5Lの果実酒瓶。大豆は全て1kgです。

手順は大きく分けて4工程です。

  1. 煮た大豆に種麹をあわせる(種切り)
  2. 加温
  3. 保温と放熱での温度管理
  4. 塩水と合わせる(仕込み)

発酵熟成に1年ほど必要ですが、ほぼ何もしないので工程には入れませんでした。

材料

北海道産とよまさり
  • 大豆 1kg
  • 強力粉 200g
  • 醤油用種麹菌(長白菌も可ではある) 13g
  • 塩(精製塩でないもの) 500g
  • 水 2L

醤油用種麹だけは、ネットで購入する必要があります。

醤油用種麹の使用量は、規定の量よりずっと多いです。10g以上たっぷり使ったほうが順調に進みます。

材料について詳しく知りたい方はこちらのページを参考にしてください。

▶▶▶醤油の材料【大豆・小麦・麹菌】について知ると手作りの楽しみ倍増

大豆300gの少量で作ると、各作業工程と温度調整が簡単になります。ビギナーさんにお勧め。

▶▶▶大豆300gフードコンテナとオーブンで醤油作り

使用する道具

温度計は普段もよく使っています。あると便利。
  • ボール、ザル
  • 大豆を煮る鍋(大きい鍋や圧力鍋など何でも良い)
  • 電気毛布とブランケット等(加温用)
  • 温度計
  • アルコールスプレー(揮発して残らないもの、食品用)
  • オーブンレンジ、オーブン皿(パンの発酵機能付きだと尚良)
  • 果実酒瓶4Lか5L

他、木べらや布巾など適宜使います。

✔check  道具は揮発性の食品用アルコールで除菌してから使います。(消毒作業は記載省略しています)

1.煮た大豆に種麹をあわせるまで(種切り)

大豆を柔らかく茹でる作業。長時間茹でるので、半日空いている日を見つけて作業します。大豆戻しは前の日にやっておくとスムーズです。

大豆を洗う

水が濁らなくなるまで優しく大豆を洗います。

後の雑菌繁殖を防ぐために念入りに。

大豆を水に浸してもどす

たっぷりの水に大豆を浸して、大豆を戻します。気温によって8時間〜16時間くらいかかりますが、時間よりも状態に気をつけてください。

  • 表面にシワがなくなり、皮がピンと張っている
  • ふっくら膨らんでいる

豆は2倍ほどの大きさになるので、水が足りなくならないようにたっぷり水を張ります。

大豆を煮る

大豆が柔らかくなるまで煮ます。圧力鍋でも大きな鍋でもどちらでもOK。

親指と小指でつまんだ時に、簡単に潰れるくらいの固さを目指します。

<圧力鍋で煮る場合>

圧が上がってから、60分の加圧と自然放置です。

家庭用の圧力鍋の容量だと、1kgの大豆を3回程に分けて煮ることになります。

鍋ごとに煮られる量が違うので、説明書等を参照してください。

圧力鍋使用の記事→【2019年度】醤油づくり③ 〜前半おさらい〜

<大きな鍋で一度に煮る>

およそ10時間煮ます。(気温や火加減による)

全量を一度に煮ることができる大きな鍋で煮ます。水が少なくなったら足します。

写真のような泡(アク)は一定量を取り除けばそれ以上は出てきません。時々水を差すのみ。

泡をそのままにすると、鍋蓋をした時のように突然吹きこぼれるので、出てこなくなるまでは取り除きます

※圧力鍋の場合も同じで、泡を取り除いてから蓋をして圧をかけることをおすすめします。

▶▶▶【2019年度】 醤油づくり② 〜大鍋煮、大鍋加温〜

煮えた大豆を冷ます(水切りも)

茹で上がったら、ざるにあげて水を切りつつ粗熱をとります。豆の温度が35度以下になるまで冷まします

  • 大豆が切った水に触れないように、水受けとの間は十分に取ります。
  • 温かい大豆は傷みやすいです。なるべく涼しい場所に置いて速やかに冷まします。
  • 水気がよくきれているほど、種切りの工程がうまくいきます。

※4L瓶に仕込みたい場合は、お玉ひとすくい分だけ大豆を減らします。おかずにしちゃいましょう。

強力粉と種麹を合わせる

大豆を冷ましている間に、強力粉と種麹を合わせます。軽くスプーンなどで混ぜて、粉ふるいの準備までしておきます。ザルふるいで十分です。

大豆と麹菌・粉類を合わせる(種切り)

温度の下がった大豆(35℃以下)を大きなボールに移します。

水が滴るようだったら、清潔なキッチンペーパーで拭き取ります。水は雑菌繁殖の原因になるので、できるだけ丁寧に。

粉をまぶしていきます。粉ふるいは数回に分けて。

豆を粉でコーティングします。粉ふるいと繰り返して

すぐに湿気で粉も透明化しますが、粉を纏った部分に麹菌が増えていくようです。

掃除について

大豆を茹でたときの吹きこぼれや鍋の汚れはサポニンというアルカリ性の成分です。

クエン酸でするりと落ちます。中性洗剤は効果なし。

2. 加温

種切りした大豆を温めて、菌が活動・繁殖しやすい温度にします。

28〜30度の保温で、成長を見守ります。見えないけど。

家庭における加温の仕方は様々なアイディアがあり、ほぼ全て試しました。(自家製麹室、コタツ、米袋、電気毛布)

この記事では、電気毛布と大鍋を使った加温方法をご紹介します。My best wayです。

○用意するもの

  • 電気毛布
  • ブランケット
  • バスタオル

加温用の大鍋かボールに移す

種切りをした大豆を大鍋に移します。蓋をしますが、ずらして隙間を作ります。

 

\麹菌がどんな働きをするか知りたい人はこちらもチェックしてみてください/

▶▶▶麹室の中での麹菌(微生物)の様子を知ろう【醤油製麹】

加温準備

電気毛布、ブランケット、バスタオルで包みます。(洗濯してあれば煮沸消毒はいりません)

鍋の蓋は少し開けておきます。麹菌の繁殖には酸素が必要ですし、湿気も逃すことができます。

加温開始

菌が活動しやすい温度までガンガン温めます。 目標とする大豆の温度(以下、品温)は28度です。

鍋内部の温度を測ってください。

毛布の温度調整は色々試してみてください。札幌真冬の窓際だと最強にすることもあります。

加温が必要な時間は、菌の育ち具合によるので目安でしかありません。(12時間〜20時間目安)

<加温終了の目安>

麹菌は繁殖するときに熱を発します。自家発熱が十分になったら加温は終了です。

  • 手をかざして、大豆からの発熱が分ったら、一度電気毛布を切るか、弱くします。
  • 加温なしで品温28℃〜30℃を維持できていれば、次の過程へ進むことになります。

大豆に酸素を補給する(手入れ)

大豆の品温が上がってきたら、酸素補給、湿気逃し、かたまり化解消の目的で大豆をほぐします。

加温から15時間くらいで甘い香りがしてきます。その頃になったら行ってください。自家発熱があってもなくてもです。

パラパラにしてあげます。酸素だぞー。

手入れが終わったら、元のように温度調整をしながら加温をします。

仮に手入れのタイミングが理想より遅くても大丈夫です。ただ進みが悪くなるだけです。

進まなくなったら酸素不足ですから、酸素補給の手入れをします。

湿気について

麹菌は湿気を好みますが、水滴の混入は雑菌繁殖の原因になるので、できるだけ避けたいです。

鍋蓋は保温性は良いのですが、蓋に水滴がつくのが難点です。

温度チェックや様子見の際には、蓋の水滴も拭き取ります。

3. 保温と放熱で温度管理する

手入れ後、酸素を得た大豆がぐんぐん発熱し始めます。

加温なしで30℃を超えるようになったら熱、保温で温度管理をします。 目標品温は28度〜35度です。40度を超えてしまっても、気づいた時点で手入れ、放熱すればOK。

オーブン皿に移す

酸素補給の手入れをしながら、表面積を広げます。 オーブン皿に移します。1kgの大豆だと黒皿2枚分。

香りにも変化が出てきて、独特の甘い(?)香りがします。私は平気ですが、長男は「くせー」と言います。

恐竜のたまごみたい

大豆にはこのような模様が出てきます。豆肌が見えているのは豆同士の接点だった部分です。

他の部分は麹菌が増えてきて白く粉を吹いてきます

このまま室内に置いておくと温度が下がってきてしまうので、保温が必要です。

オーブンレンジ庫内で保温

オーブンレンジ庫内は温度管理がしやすい場所です。スイッチはおしません。入れておくだけ。

オーブンレンジの扉に布巾を噛ませておきます。

湿度調整のためです。完全に閉めると、湿気過多で庫内に水滴がついてしまいます。

温度管理と湿気管理をして麹菌を育てます。

殆どの時間は放置で、時々お世話します。順調に行けば2日で完成です。

品温を下げたい場合

35°を超えてきたら下げるお世話をします。40℃を超えると納豆菌等雑菌が増えてきてしまう、麹菌の活動温度としても高すぎます。植えてないのに。

  • 扉を開放・半開放する
  • オーブン皿ごと取り出し、一時的に涼しい場所へ置く
  • 扇ぐ(ただし麹菌が増えてきていると舞う)
  • 手入れ
半開放。
ヒー!急げ!

品温が40度を超えてしまった場合は緊急手入れ(放熱目的)をします。

麹の付きにムラがある場合にも手入れは有効です。

手入れのしすぎは「麹が傷む」と言われますが気にしすぎなくて大丈夫。

※納豆菌を恐れすぎなくて大丈夫。ないほうが良いけど、合っても醤油できます。むしろ発酵早いです。

1番左が納豆臭醤油。搾りましたが、納豆臭は消えていた。

そりゃ、素晴らしい麹の方が美味しい醤油になるでしょう。職人さんと同じに、初回から出来るわけないんですよ。何回も仕込んだらコツみたいなのが分かってくるはずです。

\完璧じゃなくても大丈夫だから!楽しもうマイ醤油/

品温を上げたい場合

手をかざしてほんわか暖かい場合は、オーブンの扉を閉めて上げれば、自家発熱で温まります。

放熱しすぎて冷たくなった場合は、加温が必要です。

冷えても麹菌は生きているので、加温さえすれば、麹菌は再び自家発熱、繁殖します。

オーブンにパンの発酵機能があれば、35度設定で1時間ずつ加熱してください。1〜2回で自家発熱が戻るはずです。

発酵機能を使わない場合はコタツによる加温が楽だと思います。

こたつ内

湿気対策

オーブン庫内は湿気が高くなります。湿気は水滴混入の原因になります。

適宜ドアの開閉で湿気を逃したり、庫内側面・天井の拭き取りをします。

検温や手入れのついでに、湿気・水滴も確認してみてください。

寝る前・お出かけ前

三日三晩寝ずの番、なんてしたくありません。

  • 現状の温度チェック
  • 湿気の拭き取り
  • 庫内換気
  • ぐんぐん品温が上がりそうなら、ドアを多めに開けておく
  • 既に暑い場合は手入れをしておく

これらをした後なら、しばらく放っておいても大丈夫です。

温度が上がり過ぎるよりは、冷えて進まない方がマシです。扉は気持ち多めに開けておくようにしています。

醤油麹完成!!(出麹)

徐々に緑色の醤油用麹菌が増えていき・・・

粉が舞うくらいになれば完成です。

手をかざしてほわっと温かいくらいなら良い感じ。むわっと熱ければ放熱、手入れ。検温サボれるようになるとお世話は簡単。

4.仕込み

おそらく5L瓶

できた醤油麹と塩水と合わせます。合わせたものが「もろみ」です。

大豆1kgだと4L瓶がジャストサイズです。

ちょうど良すぎて入りきらないこともあり、全部入れるにはコツが必要です。

※5L瓶より大きいものを使うのであれば、消毒以外の手順は特にありません。

塩水を作る

  1. 水2Lのうちの300mlくらいと塩1kgをいれます。
  2. 瓶を振って塩水にします。溶け残りますが、気にしません。

醤油麹を瓶に入れる

醤油麹を押し込みます。

大豆を煮た時に、お玉ひとすくい減らしておけば、ジャストで入ると思います。

水を入れる

残りの水を入れます。 保存瓶の内蓋に付いている「注ぎ口」から水を少しずつ入れていきます。

溢れそうな場合は、一部を小瓶に移してしまいます。

塩水ごとね。

初めは満タンなのですが、数週間すると写真のように隙間が出現します。この果実酒瓶で破裂したことはありません。

パッキンの付いたタイプは一日一回ガス抜きした方が良いかも。

おまけ 発酵期(私の場合)

ここからのお世話は参考にならないですが、一応お伝えします。

ほぼ放置です!ほぼ、ね!

およそ一年で完成です。

温度

  • 仕込んですぐは、腐敗しやすいので冷暗所で保管(冬)
  • 暖かい部屋の方が発酵が進むので、仕込みから1ヶ月後以降に移動(春)
  • 気温が25℃を越す時期になったら、また涼しい場所へ移します。以降そのまま。

エアコンを付けない部屋に置けば、季節の移ろいと共に勝手に温度調整されます。(つまり同じところに置きっぱ)

夏の避暑は傷み防止のためです。

酸素補給

麹菌は生き物ですから、酸素が必要なわけです。

気が向いた時に果実酒瓶の注ぎ口を開けてから、こんな風に逆さまにしたりしています。

変化が乏しい時などに慌ててすることも。

産膜性酵母

味噌樽や醤油の瓶にベロリーンとドロッとしたものが入っているんですが、これが産膜性酵母。

見たら液の中に沈めます。好気性なので液中なら死滅するという理屈です。

教科書的には味を悪くする悪いやつです。ですが、普通に出現します。

沈めてしまえばOK。気にしなくて大丈夫。

完成

仕込みからおよそ1年で完成です。

麹の出来が悪くても2年あれば出来ます。

もろみを圧搾して、醤油と搾り粕に分離します。

そのままだと生揚げ醤油です。菌が働いている醤油は市販されないので、きっと初めての味わいだと思います。

いくら丼
自家製醤油で漬けたいくらは史上最高傑作でした。

家庭での絞り方について現時点で分かっていることをまとめてあります。

▶▶▶家庭での醤油の絞り方5つ【おすすめ手順・醤油粕の利用もあります】

火入れ

搾った醤油を加熱して、酵母菌や雑菌の活動を止めます。私は、小鍋の直火85度で40分間を目安にしています。

湯煎、直火、温度、時間、色々な情報があります。造り手によって温度や時間もこだわりも様々です。

▶▶▶家庭での自家製醤油の火入れ方法【垽を生成除去してクリアに仕上げる】

  • 多くの食中毒菌は80度、数分で殺菌できるので、火入れすると傷みにくくなります。
  • また、火入れによって醤油らしい香りと味に変化します、色も少し濃くなります。
左 圧搾中の生醤油。右 火入れ済の醤油

自家製の火入れ醤油を使った「めんつゆ」最高に美味しいですよ。

家庭だからこそできる!自由で気楽な醤油づくり

醤油は私達の食にとって欠かせない調味料です。メーカーさんは醤油大好きな我々に愛される製品にすべく、日夜研究を重ね、こだわりの全てを詰め込み、職人の技と心と細心の注意で醤油を製造されていることでしょう。消費者のためにも、会社のためにも。

家で作る分には、もっと気楽にやっていいと思うんです!作り方から外れても、麹が育ちさえすれば醤油はできますから。

納豆菌を繁殖させてしまったかも?!となった事は何度かありますが、納豆くさい醤油になったことはないですよ。

私はこの「大丈夫マインド」で2019年に9回醤油を仕込みました。それ以前も年に2回は仕込んでいます。

  • 玄麦の代わりに強力粉を使ったって大丈夫!
  • 手入れで大豆が割れても大丈夫!
  • 案外雑菌繁殖しない!こたつの中でも大丈夫!
  • 三日三晩寝ず・・・・無理!寝ます!
  • ベストの温度が保てなくても大丈夫!
  • ちょっとくらい納豆菌が繁殖しても大丈夫!
  • 醤油麹を作るのが大変なら、醤油麹を買ったって大丈夫!

出来上がった醤油を舐めたら、その旨味と香りに驚きますよ。ぜひ、出来たての醤油を味わってみてください。

これまでの醤油記事はこちら 醤油記事保管庫

購入した醤油麹に塩水を合わせる方法も

お子様の自由研究や、生揚げ醤油を味わってみたいだけなんだけど・・・という方もいるはず。

おすすめは醤油づくりキットです。 習うような難しいことは何もありませんし、道具も全て揃っています。生きている菌の発酵力で醤油が出来ていく過程を見守ることができます。

活菌・酵素の醤油は市販できないので、出来上がった醤油は初めての味わいになるはずです。

説明書とこの記事の後半「仕込み」からを参考にしてください。

そんで、もし大豆から作りたくなりましたら、またいつでもお越しくださいね。

 

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