醤油

【2019年度】 醤油づくり② 〜大鍋煮、大鍋加温〜

2020年1月24日

大鍋で大豆1kgを煮る

2019年度第二回目の醤油作成。今回のメインの検証は「鍋」です。

大鍋が良いのか、圧力鍋がいいのか。今回は大鍋をチョイスしました。

※この記事は2019年度2回目の醤油作成の記事です。

あさかわだ
大鍋の良さも実感しました

※2019年度1回目の醤油作成の記事はこちら

2019年度醤油作成1

※これから醤油を作る方、作り方を知りたい方はこちら(2018年度)もご参考ください

醤油2018−1

ポイント① 醤油用麹菌 or  長白菌

今回も醤油用麹菌を使用しました。今回は新しい袋(写真左)を使用しましたので、菌の成長に期待がもてます。今回も大豆1kgに対して、種麹13gを使用しました。

検証するつもりはありませんでしたが、古い麹VS新しい麹・・・成長具合に差が出るでしょうか?

材料

  • 大豆(トヨマサリ) 1kg
  • 強力粉 200g
  • 醤油用種麹菌 13g
  • 塩 500g
  • 水 2L

塩はシママース、水はペットボトルの物を使いました。大豆と麹菌以外はシーズンを通して同じ物を使用予定です。

10kgの大豆が届きました。

安い大豆

10kgで5400円の北海道産大豆です。大粒の方が安かったのでこちらを購入。

 

仕込み量について

今回も1kgの大豆を仕込みました。

今年初回の仕込みで分かったのですが、大豆1kgの仕込みだと、保温の作業時にオーブンの黒皿2枚に丁度収まるのです。放熱や湿気の管理がしやすく、我が家的に安全(子供にやられない)なので、今後オーブンでの保温はマストになることでしょう。

1回目にして早くもMy styleを確立してしまいました、ラッキーです!

ポイント② 鍋はどんなものがいいか 圧力鍋or普通鍋

今回使用した鍋:普通の大鍋

今回は普通の大鍋です。圧力鍋ではありません。

圧力鍋の魅力は何と言っても、光熱費と時間の節約。1時間の加圧×2回ですので、ピンが降りるまでの時間を含めても3時間ちょい。ただ、鍋や吹きこぼれの掃除がとにかく大変です。掃除をしている時間を含めると、半日キッチンに居たような気さえします。

それに反して、大鍋の魅力は何と言っても「掃除の手軽さ」です。大鍋1つで1kgの大豆を茹でるに足りれば、手入れの簡単な鍋だけ・・・魅力的です。コンロも壁も汚れないはずです。ただし、かなり時間が掛かるのでガス代が心配です。

今回は大鍋ということで、外出を控え「今日は大豆を茹でる日」と構えていました。

浸水〜茹で上がり

大豆は浸水前によく洗ってください。一見ピカピカしていますが意外と濁ります。1回目の大豆は麹菌育成においてアンモニア臭を放ちました。・・・雑菌対策としても、執拗に且つ赤子を洗うように優しく洗いました。

使用する大鍋に大豆を入れ、たっぷりの綺麗な水に一晩浸けておきます(この日はおよそ22時〜翌13時、およそ15時間の浸水)

15時間の浸水後、そのまま大鍋を火にかけました。浸水時間は水温や気温、大豆のポテンシャルにもよるでしょう。豆を見て皺が伸びてピンとしていて、大きくなっていればOKにしています。

11/25 13:00 頃 茹で始める

予定通り一度に煮ることができました。アクは出ますが、付きっきりでなくても大丈夫。初めに出る大量のアクを取り除いてしまえば、あとは少し膜が張る程度。

感想としては水がどんどん減るので、長時間の放置は焦げつきが心配です水を足しながら、弱火で茹でました。

基本的には側に居て、家事や小一時間のお昼寝はしました。また、夕飯の支度時はストーブの上に避難させました。

19時半頃、茹で上がり

静かにざるに上げ、しばらく水を切ります。なるべく水気を切って傷みを予防したつもりです。

鍋掃除について

大鍋は勢い良く噴気したりしないので、台所の掃除は簡単です。

鍋肌には大豆の成分が張り付きます、おそらくサポニンでしょう。巷では抗酸化作用があるとか無いとか。

「クエン酸」を使うとするっと落ちました。洗剤は効きません、オキシクリーンもだめです。クエン酸が効くということは、多分お酢やレモン汁もイケるのではないかと思います。

中央の茶色の部分はやや焦がしてしまった一部の豆です。

ポイント③ 加温方法 エントリーNO.2 大鍋

今回は茹でるのに使った大鍋を使用!そして、電気毛布を使用!

家庭用の米麹は作ったことが有るので、多分失敗しないと見込んでいます。問題は作業効率です。

前回の反省を活かし、強力粉と種麹菌は先に合わせてざるで振るっておきました。

品温が30度程度になった茹で大豆に優しくまんべんなく粉類を行き渡らせます。そして茹でるのに使った大鍋(洗浄・乾燥・アルコール消毒済)に豆を移します。

電気毛布と毛布で包みます。

蓋をずらして、空気が入るようにしておきます。菌は酸素を必要とします。生き物だね。

まずは加温なので、電気毛布の電源も入れます。

soy-sause

大豆自体が発熱してくるまで、温度と湿度を調整する為に「毛布を開け閉め」「電気毛布の電源オン・オフ」の作業をしました。

ポイント④ 加温・保温の様子

このポイント④は菌を撒いた後の品温、匂い、見た目、気づいたこと等を記録していきます。いわゆる覚書で、比較実験の対象ではありません。

時すでに遅し、あさかわだ
昨年のことは当たり前に忘れます。同じ事をして、「あ、そういえばそうだった!」と思い出す。

時刻・時間はおよそで記録しています。

※スマホ・タブレットでは表が上手く見られないというご意見がありました、ご不便おかけして申し訳ありません。現在改善できないので、お手数ですが画面を横長に使ってみてください。次回以降は表はやめようと思いますm(_ _)m

  作業内容 品温 気づいたこと 処置

11/25 19:30

(±0h)

盛り込み開始 40℃以下 今回の大豆はやや固めの茹で上がりだった
  • 電気毛布ON(中)
11/26   06:00 手入れ1 32℃
  • 自重で塊になってた
  • 湿気は水滴出ない程度
  • 発酵始まりの大豆臭
  • 豆の粒もしっかりしている
  • 手入れのみ
  • 毛布そのまま中
11/26 09:30 手入れ2 32℃
  • 未発熱
  • 湿度良好
  • 豆に◯の模様
  • 電気毛布そのまま
  • 塊防止の手入れ
11/26 13:00 手入れ3 35℃
  • 僅かに発熱開始
  • 湿度良好
  • 電気毛布OFF
11/26 20:00

手入れ、黒皿へ移動

35℃超

場所によっては40℃超

  • 発熱激化
  • 黒皿へ移動
  • しばらくテーブルにて放熱
  • うちわで扇ぐ
  • オーブン庫内へ移動
  • オーブンの蓋は開放
11/26 23:20   28℃
  • 湿気がオーブンドアに少し
  • 覗いて手をかざして温度の確認
  • 湿気逃しに扉の開閉調整
  •  

寝る前はドアを閉じておきました

11/27 朝 黒皿の上下入れ替え 35℃超
  • まだ緑は出ていない
  • 湿気強、水滴あり
  • 香りの強まり
  • 庫内の水滴を拭き取る
  • 上下の入れ替え(上段がより高温になる)
  • 奥・手前も入れ替える(奥の方が高温)
  • ドアの開閉
11/27 日中 湿気・温度管理 32℃以下にはならない

 

 

緑の粉が増えてくる 気が向いた時に、袋の上から手をかざして温度、湿度の確認をして、適宜世話をする。
11/28 朝 手入れ4 32℃前後
  • 粉が舞うくらい緑の胞子が増えた
  • 内側の豆は胞子の付きが悪い
  • 菌のムラをなくすべく手入れを行う
11/28 夕方   未計測だが程よい発熱
  • 温度上昇の山は越えた
  • 一瞬アンモニア臭
  • ほぼ完成
  • こまめに庫内の水滴を拭く(湿気)
  • ドアの開閉(温度)
11/29 昼 出麹  
  • 果実酒瓶をホームセンターに買いに行くのが昼になってしまったので、完成後しばらく庫内(ドア開放)で待機させた

 

ポイント⑤ 仕込み瓶の大きさ

果実酒瓶の大きさ 4L

4L瓶に仕込みました。水2Lと豆麹と塩で、ギリギリ。本当にちょっきりでした。

場合によってはあふれるかもしれない、今後どうなるのだろう。と思っていましたが・・・

2020/01/24現在がコレ(真ん中が今回のもの)

少し余裕ができています!進み具合も申し分なさそうです。それにしても、8L瓶は大きすぎてやはり余白の部分の瓶肌が気になります。

4L瓶は1kgの大豆を仕込むのにベストな瓶サイズと言えるでしょう。

まとめ

  • 大鍋は吹きこぼれやコンロの掃除がなく快適
  • 在宅なら日中長時間煮るのもあり(通常の調理に工夫が必要)
  • 大鍋の保温は難しくない。早めの手入れで塊を防止すると良さそう。
  • 保温段階のオーブンレンジは有効
  • 1kgの大豆に対して4Lの瓶はジャストサイズ
  • 大豆を煮た時の白い汚れにはクエン酸が有効
  • はっきりとは言えないが、種麹の新古は菌増殖に関係するかもしれない。
  • 大鍋で煮るとガス代が心配

その後(都度追記していきます)

本来であれば、数日おきに櫂入れ(かき混ぜて酸素の補給など)をするのですが、私は諦めて計画的にはしていません。スケジュール通りにお世話をするというのが大変面倒だからです。

あさかわだ
できない事は無理しない。

私は気が向いた時に瓶を逆さまにしたり、注ぎ口を開けて空気の入れ替えをしたり、振ったりしています。それでも、美味しい醤油になっているので良しとします。

出来上がり ※2020年12月頃予定

◯醤油シリーズ◯

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